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矢板 毅; 館盛 勝一
Radiochimica Acta, 73(1), p.27 - 33, 1996/00
Tetra(p)tolylmethylene diphosphine dioxide (TTMDPDO)による硝酸溶液からのランタノイドの抽出分配比を測定した。抽出剤濃度依存性の観点から、おもに軽ランタノイドで主にTTMDPDOが4配位で、重ランタノイドで3配位の錯体を形成していることが推定された。各硝酸濃度での、ランタノイド間の抽出挙動を比較するために抽出分配比のランタノイドパターンについて検討したところ、原子番号の順にテトラド効果を示しながら分配比が減少することが分かった。また、テトラド効果は、軽ランタノイドで強く、重ランタノイドで弱く現れており、3配位錯体において金属-配位子結合が、4配位錯体に比べ共有結合性が強いということが推定れた。このことは、これら錯体の配位サイトであるフォスフォリル基の赤外吸収スペクトルの測定結果とも矛盾しないことが明らかとなった。